「ヘナペーストを作る時はお湯を使用して下さい」
と記載されている使用説明書が殆どだと思います。それはなぜか?冷水とお湯で比較してみました。
冷水実験について
※これはあくまでも実験であり、染色後の色を約束するものではございません。同じように染色されても、同じ色が出るとは限りませんので予めご了承ください。
ヘナと12ハーブのブラウン
染めた直後 2日目 3日目
冷水使用 (20℃前後)
お湯使用 (90℃前後)
まず、染めた直後の色はお湯使用のほうが濃く色が出ました。出ている色は「茶色」です。一方、冷水使用のほうは、やや緑がかった薄い色です。実際の髪の毛に使用すると、かなり薄く感じると思われます。
お湯使用の3日目には茶色からやや赤みがかった色へと変化していきます。一方冷水使用のほうは、3日目にしてやっと、お湯使用の染めた直後と同等色に変化しています。
つまり、お湯を使用した場合は、染めた直後から「茶色」を見ることが出来ますが、冷水使用の場合は3日目にして「茶色」を見る、ということです。(2日目は薄い茶色)ただ、時間がたつにつれて赤味が入ってくることは、冷水使用もお湯使用もかわりません。理論的にはお湯を使用した場合のほうが早く赤味が出てくるのですが、実際には半月から1ヶ月後にはほぼ同じ色になっています。
写真で並べて見ると結構違いがわかりますが、実際に髪の毛に使用した場合は、そんなに気にはならないレベルの色味の違いです。(100%白髪の方に使用した時は違いがわかるとは思いますが、黒髪が混ざっている方はそんなに気にならないと思います)
ヘナと12ハーブのディープブラウン
染めた直後 2日目 3日目
冷水使用 (20℃前後)
お湯使用 (90℃前後)
冷水使用の染めた直後及び2日目は、緑色が強く出ています。3日目には濃い茶色を見ることが出来ます。一方お湯使用は、染めた直後よりいい濃い茶色を出しています。ブラウンの時と同じく、冷水使用の3日目は、お湯使用の染めた直後と同等の色合いに変化しています。
時間がたつにつれて色が変化していくのは、冷水使用でもお湯使用でも変わりません。半月から1ヶ月後にはほぼ色の違いはわからなくなると思います。
結論
お湯でペーストを作った時のほうが、染めた直後の色は、本来の色(その商品の色)を出す。
通常、毛染めをしたらその時から色を楽しみたい、と思われるでしょう。ですので、染めた直後から楽しむためには、ヘナペーストはお湯で作ることが大切です。でも、[染めた直後の色]にこだわらないのであれば、冷水でペーストを作り染色したとしても、3日、4日たつころには色は出てきますので、冷水使用でもいいかもしれません。ただ、お湯をつくるのにそんなに手間はかからないと思いますので、お湯を使用することをお勧めします。
ではなぜお湯使用のほうが、色をだすのでしょうか?
ヘナの色は酸化が進むほど色を出します。そして酸化は、温度が高いほど早く進みます。つまり、冷水使用のヘナペーストより、お湯使用のヘナペーストの方が温度が高い為早く酸化を進め、染色直後でも色がしっかり出る、と言うわけです。
ではお湯は90℃なければいけないか?そんなことはありません。50℃前後でも問題ありませんし、100℃でも問題ありません。実際、それぞれ50℃と100℃のお湯を使用して毛染め実験をし、色の違いを見比べてみましたが色の違いは殆ど見られませんでした。
ただし、高温のお湯使用時は、火傷に十分ご注意ください。